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ゼリーのような

  • Day:2012.07.17 07:34
プラダの窓3

柔らかい窓をもった建物に見えるが、
曲げガラスの技術と建築家のセンス、施行技術の粋を集めた窓である。

これが出来た時(2003年)は建築雑誌で羨ましく思いながら
開発中の話や写真を眺めていた。
免震構造が可能にした形なのか。

欧米では新しい建築空間には内装、外装とも
デザインを凝らしたガラスが使われることが多いが、
地震の多い日本では、技術的にも心理的にもなかなか難しい。
そして、それをクリアするにはお値段が...

この風船のように膨らんだガラス窓は80万だそうだ。
昔、雑誌で読んだ時にはもっと高かった記憶がある。

と、Bに電話で話したら、

「え、じゃ何枚あるのよ!」と、計算が始まった。

だから、全部じゃなくて、ところどころ、そういう窓が入っているの。

「それにしても、なんでそんなに高いの?」

曲げガラスは歪みができやすいから、割れにくい安全なガラスを作る為には
技術も時間(成形してガラスをゆっくり冷やす時間)もかかるし。
窓枠も特注品だし。構造計算も大変だったと思うよ。
今までにない美しさを作るにはそれなりに大変ってこと。

「ふーん、『プラダを着た悪魔』の建築バージョンって、ことね」

まあ、そんなところ。



設計はスイスのヘルツォーク&ド・ムーロン
素材の使い方や場に応じたアイディアが作品ごとに違っていて、
形で、この人の作品だとは分からないタイプの建築家。
むしろこんなことを考えるのは、この人達かも、と感じさせるのは
すべてのクリエーションの本質かも。




ちなみに、このタイプの窓には先例がある。

プラダの窓2

コペンハーゲンの古い街で見つけた窓。
ブルズアイという牛乳瓶の底みたいなガラス窓は
イギリスで見かけたことがあるけれど。
この形は珍しい。

その形の理由をあれこれ考えてみたが、分からなかった。
ふくらみによって緯度の低い冬を明るく照らしたのかもしれないし、
街の話題になりたかったのか。

そういう所は昔も今も、変わらないものだから。

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