FC2ブログ

どこでもドア

  • Day:2012.07.28 07:40
どこでもドア

さようなら こんにちは


空を見守る

  • Day:2012.07.27 07:43
空を見守る2


サン=テグジュペリは飛行機乗りだった。
妻コンスエロは夕暮れになると、
夫が飛び立った空を見守ったという。


私は何も考えず、ただ穏やかに空を見守る。
今ある自分の時の中で。
無限の時の中で。

写真家との会話

  • Day:2012.07.26 07:41
「一瞬の光でもいいじゃないですか」
とある写真家から言われた言葉。

ガラス作品の撮影は特殊で、
素材の扱いに長けている専門の写真家に依頼するケースが多い。
だが、センスを感じる違う分野の方に、敢えてお願いしてみた。
作品のエッセンスを理解し、また拡げてくれるかもしれない。
それは、あらゆる意味で実りが多い事だ、と感じて。

普段は自分で作品の写真を撮る。
だから、人に撮ってもらう事で自分の違う部分を発見できる。
つまり、自分にとって良い写真家と出会えるかどうかは大事だなと。

展覧会の時は光が限られる室内の場合が多いので
どの角度からも、いつ見ても、美しく見えるという事に捕われていた。
でも、それはどちらかという宝飾品の考え方なのかも。

そうか、一瞬の光でもいいんだ...
もう少し長いスパンで光を感じてもらいたいと思っていたけれど
展覧会の会場に滞在する時間は限られている。
せっかく見に来て下さったお客様をがっかりさせたくない。
両立できる方法を考えている...


数年前のメモを読み返して、懐かしく思う反面、
今でも同じだ、と感じる。


architectural glass は
色や輝きに目を奪われるけれど、
一日の季節の光の移ろいによって刻々と変化する様子が
真骨頂だ、と思う。

そういえば、建築写真のカメラマンは時間に正確だった。
一瞬の光を見逃さないように何があっても仕事の時間に遅れない。
そしてひたすら待つのだ。自分が狙った一瞬まで。
軽く言っているようでいて、中身の濃い「一瞬」なのだ。

この経験を経て、最近は散歩の一瞬を撮ることにしている。
都会の窓はパズルのようなもので
ある日、ある一瞬しか撮れない角度がある。

...なんて、格好をつけてみたりして

写真家との会話

窓 - labradorite

  • Day:2012.07.25 07:43
窓を開いて - labradorite


降りてくる、という表現がある。
特別なことじゃない。
宇宙からはいつも何かが降り注いでいる。
チャンスは何回もあるのに気付いていない。

特別な虹色の光として輝くのは、
心の深いところで求めていることが
外にあった「それ」と重なった時だけ。

その光を捕まえたことを心に刻んで大切にしよう。
意味は後から生まれる。


子猫と写真と

  • Day:2012.07.24 07:39
子猫物語

猫のHに腕枕されているのは、子猫の時のもの。
これはほんの2年程前に、以前の家のお隣さんから頂いた。
小さい時のHの写真を持っていなかったから、
とびきりのプレゼントに声を上げて喜んだ。


Hは生後約二ヶ月で我が家にやってきた。
左足が悪くて、びっこをひきながら、勤め帰りのWの足に何度もじゃれつき、
声にならない声で鳴きながらついてくる。
どうしようもない気持ちになって、保護して家に連れ帰ったそうだ。

盛夏だったこともあり、日中誰もいない家の中に放置すると、子猫はダウンしてしまう。
そう考えて、Wはお隣りの中学生Jに預けて、世話を頼んだそうだ。
実は彼女も公園でウロウロしていたHを飼いたかったらしく、喜んで世話をしてくれた。
数日後「トイレのしつけもしておきました」と手渡された。
一人前の猫になって、Hは帰ってきた。

私はといえば、その頃海外に行っていて不在だった。
連絡はもらっていたけれど、見知らぬ猫がいる家に戻ってきた。
しかし当時近くのアトリエで仕事をしていた為、
日中、家にいないと飼えないと思い込んでいた私は、
近所の人や知り合いの獣医さんに頼んで飼い主を探してもらった。

貰い手がみつからないまま、3週間が過ぎた。
獣医さんが「猫はひとりでお留守番ができるから飼ってみたら」と。
手のひらに乗る大きさだったHはすんすんと大きくなっていて、
もう手放したくない存在になっていた。

可愛かった。けれども半年間ぐらい、
子猫の一番可愛い時期に写真を撮らなかった。
ぴょんぴょん動き回って撮りにくいというのもあったが、
何より、猫にべったりの自分という状態が写真として残るのが嫌で。
WとHの二人と一匹の家族という現実が、固定されるのを、
どこかで認めたくなかった。猫が子供代わりと言われるのも抵抗があった。
独身の友人も動物を飼い始めると、一人暮らし決定の静かな決意表明のようだったし。

今にして思うと愚かだった。その年齢の想いは否定しないけれど自意識過剰。
とにかく写真を撮らなかったことを残念に思っていた。

10年も経って、思いがけないところから、
届けられた過去のジグソーパズルの大切なピース。
預かっている間に撮っていてくれたのだ。
Jに感謝。


猫に限らず古い写真を見るようになったのも、つい最近の事。
旅行の写真はあっても、アルバムを広げて家族と語り合うことは、滅多になかった。
いつも目線が先に行っていて、過去の事は未熟で照れくさいものだったから。

数年、時に10年以上前の古い写真達をみつめて文章にしたことで、
自分の来た道をゆっくりと見直せた気がする。
写真がきっかけで思い出せたエピソードも沢山あった。

Hは13歳のおじいさんになった。やせ猫だけれど、まだまだ元気。
足も成長するにつれて治った。

猫も写真も向こうから呼ばれる時がある。
その時は特別なことじゃないと思っているけれど、時間が経ってみると、
ちゃんと自分の足跡だったり、マイルストーンになっている。

1/5.8億の地球

  • Day:2012.07.23 07:34
5.8億分の1の地球

サイズのビー玉。
1/58億の地球だったら、
ほぼ世界中の人口一人当たりの地球だから、
その10人分って事はあれっ? 
意味が分からない、変な計算をしてしまった。

一人分の地球なんて、どの道ありえない。
海も山も平野も自分の体積以上に
信じられないくらい広く必要で、
そこにひっそりと住まわせてもらっている自分。

と言いながら、このガラスの地球に
空中庭園を映り込ませて一杯にするって、
小さな世界征服だろうか。

いや、根を気付かない間に庭中に張り巡らせてしまう
ミントの目論みに違いない。


マリオン跡にオープンした
ザ・スタディールーム ルミネ 有楽町店にて購入。

そば粉のクレープ

  • Day:2012.07.21 07:38
そば粉のクレープ


麦わら帽子の香り

花影

  • Day:2012.07.20 07:32
花影

花とグラスが落とす光と影を見ている。
時計の針が少し傾くだけで、あっという間に形や色が変わっていく。

冬はふんわり優しい灰色、夏はシャープな墨色を置くように。
光の色は何色なんだろう。

おすまししたバラは体の力を抜いて、顔の向きだけ気にしてる。
花びらが少しぐらい傷ついていたって、いいじゃない。
(ゼンゼンミエナイ)

白い晒の布をさっと拡げて、
見えない、あわいをそうっと、うつし撮る。
(ミエタヨスコシ)

どんどん変わっていくあなたを、
見ていたくて。残したくて。

町家の窓

  • Day:2012.07.19 07:36
町家の窓1

飛騨高山を旅した時に立ち寄った町家。

本来は見事な小屋組の梁などに
目を向けるべきなのだけれど、
「陰影礼賛」的な窓に惹き付けられてしまった。

「窓」というより「戸」だろうか。
日本の伝統的な家屋はこの二つの線引きが曖昧だ。
そういうところがモダニズムと共通している。



町家の窓2

そもそも、窓を作る発想自体がレンガの家とは違うらしい。
夏の暑さをしのぐ為に作られているので
風通しの良さが最優先されている。

藁の家のようなものを想像して欲しい。
(納豆の「わらつと」でも可)
それを適当な場所をちょうどいい分量だけ、
風通しをよくする為にグイとかき分ける。
光と風が通るようにいい案配に配置されたのが
窓であり戸。

それをどんどん建具として洗練させていって、
合理的で美しい空間ができ上がってきた。
大雑把にいうとそういう事らしい。

夏の土間の涼しさ、井戸の周りに
集まる人達の心地よさが伝わってきた。
ある世代の建築家達がこよなく愛する町家を見直した。

と言いながら、その辺りの写真がないのは、
井戸を上から見下ろした写真しか撮ってなかったから。
ホラーすぎて、ちょっと… なのである。


こちらのHPに気持ちのよい写真が紹介されているので、どうぞ。
吉島家住宅 重要文化財

参考にした本
『窓のはなし(物語 ものの建築史)』日向進著

黄色のバラの意味

  • Day:2012.07.18 07:35
黄色いバラの意味

レモンイエロー、
ピンクを少し含んだアプリコットイエローが好き。
大人色のマスタードイエローも。
鮮かな黄色のお隣さんの色が落ち着く。

夏の庭にも、ハーブのエキナセア、
バラのクレピュスキュル、キャラメルアンティークが
多彩なイエローのハーモニーを奏でてくれている。
緑との相性がよくて、元気をくれる花達だ。

そんなキュートな色なのに、黄色のバラを、恋人や
好きな人にプレゼントしようとすると躊躇ってしまうのは、
可憐な姿とは裏腹に「嫉妬」「薄れゆく愛」
という花言葉を持つから。

欧州では黄色は迫害の歴史を持つ色で、
ユダヤ人の「黄色い星」など、負の意味を背負わされてきたらしい。
そういえば、「アンネフランクの思い出」というバラも黄色ベースだった。
戦後の平和の大使、名花ピースも入っているので、
ピンクの優しい雰囲気が漂うのはさすが。

ヨーロッパ以外ではどうか。
黄色のバラはイランの国花だという。
(色と関係なくバラそのものという説も多し)
中国では黄は皇帝の色ということで、高貴なものとされる。
国賓をもてなす場にこの花が使われたという話もある。

それに、育種という目で見れば、
ヨーロッパでは黄バラは1900年に交配されて初登場した、
現代の青バラのように待ち望まれたスターのような存在だった。

そうなってくると「嫉妬」という花言葉の意味は
どことなく変わってくる。「羨望」かもしれない。

こうして世界の時空をぐるっと廻ってくると、
お花屋さんに人気の花言葉「友情」に、
すんなりと、納得できてしまう。

夏の小さな花束に感謝の言葉を添えて、
友人に贈ってみるのも良さそう。

ゼリーのような

  • Day:2012.07.17 07:34
プラダの窓3

柔らかい窓をもった建物に見えるが、
曲げガラスの技術と建築家のセンス、施行技術の粋を集めた窓である。

これが出来た時(2003年)は建築雑誌で羨ましく思いながら
開発中の話や写真を眺めていた。
免震構造が可能にした形なのか。

欧米では新しい建築空間には内装、外装とも
デザインを凝らしたガラスが使われることが多いが、
地震の多い日本では、技術的にも心理的にもなかなか難しい。
そして、それをクリアするにはお値段が...

この風船のように膨らんだガラス窓は80万だそうだ。
昔、雑誌で読んだ時にはもっと高かった記憶がある。

と、Bに電話で話したら、

「え、じゃ何枚あるのよ!」と、計算が始まった。

だから、全部じゃなくて、ところどころ、そういう窓が入っているの。

「それにしても、なんでそんなに高いの?」

曲げガラスは歪みができやすいから、割れにくい安全なガラスを作る為には
技術も時間(成形してガラスをゆっくり冷やす時間)もかかるし。
窓枠も特注品だし。構造計算も大変だったと思うよ。
今までにない美しさを作るにはそれなりに大変ってこと。

「ふーん、『プラダを着た悪魔』の建築バージョンって、ことね」

まあ、そんなところ。



設計はスイスのヘルツォーク&ド・ムーロン
素材の使い方や場に応じたアイディアが作品ごとに違っていて、
形で、この人の作品だとは分からないタイプの建築家。
むしろこんなことを考えるのは、この人達かも、と感じさせるのは
すべてのクリエーションの本質かも。




ちなみに、このタイプの窓には先例がある。

プラダの窓2

コペンハーゲンの古い街で見つけた窓。
ブルズアイという牛乳瓶の底みたいなガラス窓は
イギリスで見かけたことがあるけれど。
この形は珍しい。

その形の理由をあれこれ考えてみたが、分からなかった。
ふくらみによって緯度の低い冬を明るく照らしたのかもしれないし、
街の話題になりたかったのか。

そういう所は昔も今も、変わらないものだから。

スモーランドの金

  • Day:2012.07.16 07:34
とは、何か?

先日のスウェーデンの記事の続編。

スウェーデン、イギリス、日本のYahoo! を駆使して、
先日その謎がようやく解けた。

コケモモ、という推測からスタート。
北欧で愛されている物語『小さなスプーンおばさん』の中で、
このジャムが、パンケーキと共に頻繁に登場していたから。

英語ではLingonberryという。
スウェーデン語ではskogens röda guld
直訳するとforest red gold
森の赤い金
ビンゴ!

スモーランドの金という名前にピッタリではないか。
あのご夫婦が摘んでいたのは、
コケモモだったのだ。

美味しいジャムを探したら、ありました。
甘みが少ないので、肉料理にも合うそうだ。

さて、本命のパンケーキを焼いた。
ホットケーキの薄いものというより、ほとんどクレープ。


スウェーデン2


リンゴンベリージャム
クローズアップして写すはずが、
パンケーキが主役になってしまった。
何枚も積み重ねた絵を撮りたくて。

スプーンおばさんが食べていたメニューが再現できて、大満足。
夢の1ダースのパンケーキを美味しく頂きました。


参考にした本
『小さなスプーンおばさん』著/アルフ・プリョイセン
『物語のおやつ』著/松本侑子


空中庭園にて

  • Day:2012.07.14 07:35
空中庭園にて

窓税

  • Day:2012.07.13 07:31
というものが存在した事をご存知だろうか。
こちらの画像を見て頂きたい。

ヨーロッパを旅した時に窓がレンガで埋められている
ところがあって、不思議に思っていた。
現地の人に尋ねたら、

昔、窓税というものがあってね。
税金を取られないように窓をつぶしたんだ、と。

イギリス、フランス、スコットランドにおいて、
18世紀から19世紀にかけて、窓税が課せられた。

貧しい人達は窓を塞いで、やりくりをした為、
家の中は暗く、風通しが悪くて不衛生になった。

太陽の顔を拝みたい!当時の人の気持ちはこんな感じだったらしい。


窓税1


しかし、大金持ちはあえて部屋数が多い、窓が一杯の家を作って、
税を沢山収め、時の権力者にすり寄ったという。
(越後屋、おぬしもワルよのう)

1851年の7月24日、イギリスの窓税が撤廃された。

同年、ロンドン万国博覧会が開かれ、
クリスタル・パレスというガラスで覆われた大温室が会場となった。
産業改革で方向性が変わったのだろう。ガラスも比較的安価になった。

それにしても税金をかけることによって、
どこにしわ寄せが行くか、施政者は考えて欲しいもの。


スウェーデンの宝の森

  • Day:2012.07.12 07:40
スウェーデン1


高速道路のような一本道。
湖がジクソーパズルのように入り組んで、
右に左に湖が現れる。青と水色と緑が点々と散りばめられた眺めは、
日本では珍しい風景だと思う。

スウェーデンのスモーランド(Småland)地方を旅したのは、
ガラスの王国と呼ばれる、ガラス工房が点在する地域があったから。
ヴェクショー(Växjö)市はそんな場所にある。

車からふと眺めると、脇の森の中で人々が腰を屈めて何かをしている。
何をしているんだろう。車から降りて、Wと一緒に森に入る。

壮年のご夫婦らしき男女が赤い実を摘んでいる。
Hello!と声をかけると、鳶色の髪とヒゲの男性が
What do you want?
少し気色ばんだ声で答えた。

何を採っているのかを、知りたがっている事が分かると、
男性の目元が柔らかくなった。

英語で何というのか分からないけれど、
スモーランド(Småland)の〇というんだよ。

聞き取れなくて、体を近づけたら、
私の耳を指差した。

ん?

君がしているそれだよ。ゴールド。
あ、金のイヤリングのことか。

スモーランドの金。なんて素敵な名前。
北欧では、野生のベリー類は誰でも自由に採っていい。
法律できちんと定められている。

もっと森に居たかったが、迷子になってもいけないので、
お礼を言って、再び車上の人となった。

この森に再び来る事はないのだろう、そんな想いにふけりながら、
茂みを眺めると、先ほどのお二人が手を大きく、
ゆっくり、ゆっくり、振っていた。

どうぞ良い旅を。
大海に漕ぎ出す船を見送るように。

映画の一シーンのような光景に胸が熱くなった。

薔薇のパルファム

  • Day:2012.07.11 07:37
薔薇のパルファム

というタイトルの本を以前に読んだ。

この本で何よりも驚いたのは、写真だ。
表紙のバラこそ美しいが、中のカラーページは、
かなりシュールなものだったからだ。

ガーデナーだったら、絶対見せたくないような、
長雨の後の病気だらけになったバラの葉。
雨染みで散りかけの花びら。

しかも、これはかなり専門的な香りの本。
良い香りが誌面から立ち上るような写真を、
期待されているはずなのに、そこから感じたのは、
湿気を含んだ饐えた匂いだった。


撮影者である石内都さんの写真は、
女性の体、それも傷や爪の先など、
痛みを感じる被写体が多い。
そのバラ版といった体をなしていた。
女性だったら曝したくない部分。

その写真と遭遇したのは、手術直前の待合室だった。
バラの香りで気分を楽にしようと持参していた。
開いてびっくりした。

もし違う状況だったら、異なった感想を持ったはず。
デミアン・ハーストのグロテスクな作品だって、見る時は見る。
シチュエーションというのは大きな意味を持っている。

ガーデナーとアーティストの目線も違う。

美しい花の写真は記憶に残らない事が多い。
だからこそ、忘れがたい違和感として、
考えさせられる一冊であった。


『薔薇のパルファム』 著/蓬田勝之 撮影/石内都

ホタルノヒカリ

  • Day:2012.07.10 07:31
ホタルノヒカリ

一年ほど前にテレビで見て、本物を見たいと思っていた。

先日、初めてその機会を得た。
といっても、都会の植物センターである。
ボランティアの方によって、養殖されている。
教育の一環としての催しもの。

25分間の蛍の一生のビデオを見たのだが、虫である。
卵が孵った次の段階から、
「かわいい!」「きもちわるい!」
子供たちの声が同時にあちこちから聞こえて、微笑ましい。
大人は黙って、口元に手をやる。

さて、ビデオを見終えて移動した。
黒い大きなネットでホール全体を覆われた会場に蛍は居た。

草むらの中にLEDの光源を仕込んであるのかと思うくらい、
光の質が似ていた。点滅の感じも。
ふわっと飛んでいる蛍を見て、ようやくこれは本物だと。

黄緑から青みがかった白まで、色は微妙に異なる。
蛍の光は「冷光」といって熱を発さない。
光るメカニズムは、化学反応なのだそうだ。

虫って機械で作ったら、大げさになるものを、
コンパクトなボディでしゃらんと、やってのける。

一年かけて成虫になると水しか飲まず、
二週間という短い期間、次の世代を作る為に光り、飛ぶ。

なんて潔いクールな一生だろう。

蛍が人間を見たら変な生き物って思うかもしれない。
「問題」を沢山作るのが好きな生き物。
生きてるだけで十分じゃないかって。

あ、もしかしたら、私は観察されに行ったのか。

夏の架け橋

  • Day:2012.07.09 07:31
夏の架け橋

日々草では珍しい紫花の品種名。

花火の季節が近づいてきた。
夜空に広がる眩い花。

一直線に上がる微かな光の球から
無数の星が一気に飛び出す。
次のキラキラがまたそこから。

息を継いだあとのドーン。
大会が終わる時の音のさざ波。

今年はどこで見ましょうか。


2012年花火大会のスケジュールはこちら

街に溶け込む花々

  • Day:2012.07.07 07:33
街に溶け込む花



Agfaの赤

  • Day:2012.07.06 07:42
Agfaの赤

『インビクタス』2009年 クリント・イーストウッド監督作品。

ラグビー、それはネルソン・マンデラが大統領に就いた当時、
微妙な立ち位置にあるスポーツだった。
黒人からはそれがが白人のものであることから疎まれ、
白人からも、代表チームが弱小ゆえに恥さらしと思われていた。

ところが逆にマンデラは1995年のラグビーワールドカップが
自国で開かれるのを絶好のチャンスと捉えた。
このチームをアパルトヘイトから立ち直った南ア再生のシンボルとして
世界にアピールし、国民の心を1つにしようとする。

モーガン・フリーマン演じるマンデラの言葉の誠実さとユーモアがいい。
そして言葉を交わさなくても人々が歩みよっていく姿が素晴らしい。

ところで、私は普段から風景だけでなく、映画も色調が気になってしまう。

スポーツをテーマにした映画にしては、淡々とした話の運び。
映画の色調もそれに同調するように、全体的に彩度が低めの色合いに、
ビビッドな赤、淡い緑が特に印象に残る色構成。
ヨーロッパのフィルムメーカーAgfaの色調を感じた。

この時、実際どこが公式スポンサーだったかは分からない。
サッカーのワールドカップはKodakだったから、その可能性も高い。
でも、南アの白人はヨーロッパ系の人が多かったから
Agfaの色調に馴染みがあったのではないかと。

ちなみに札幌オリンピックの記録映像というのを
見た事があるが、かなり青みがかった世界。
青と緑が得意なFujiの映像だ。

フィルム会社はデジタル全盛の今、どこも存続の危機にあって
Agfaは倒産している。どこかが引き継いでいるのかな。
映画でもデジタル処理で当時の雰囲気を再現しているはず。

それでも時にはフィルムで写真が撮りたくなる。
馴染みの写真屋さんでは色指定など注文をつけるほど
嬉々としてやってくれる。

なにより勉強熱心な店主とのやりとりが楽しい。

過去と未来をつなぐもの

  • Day:2012.07.05 07:36
過去と未来をつなぐもの

というテーマで何か、書けない?

Bから聞かれた時、
即座に浮かんだのが次のフレーズ。
正直にいえば、断片しか覚えてなかったのだが、
ずっとアトリエの壁に貼ってあった。

Yesterday is history.
Tomorrow is a mystery.
Today is a gift.
That's why it is called the present.

頂いたカレンダーに書かれていた文章で、
コンテンポラリーダンサーの言葉と思っていたが、
座右の銘のようなものだったらしい。誰の言葉かは不明。
沢山の人が語り継ぎ、様々なバリエーションができたようだ。

その中でこれが心に残ったのは、

今日は贈り物。
故に、それは present と呼ばれる。

この言葉を「ダンサー」が大切にしていた事だろう。
presentにはプレゼントと現在の二つの意味がある。

ダンサーには、現在しかない。
今、今、今の連続で、踊りは成り立っている。
限りある肉体とエネルギーを、弾き出す、溜める。
微細な時間の連続を本能的に知っている。

勢い良く吹き出るが丸い形を保っているのは、800分の一秒。
すべての生き物の鼓動が、あちこちで。
高速のジャグリングが、あらゆるところで起こっている。

カメラは時々、魔法のかけらを見せてくれる。

窓 - emerald

  • Day:2012.07.04 07:37
窓 - emerald


鏡よ鏡、鏡さん、世界一美しいのはだ〜れ。
そんな遊び、やったことあったかな。

夜の窓ガラスに映った自分に語りかけても、
大したものは見えやしない。

小さな子供って鏡の後ろに回って、
自分の姿を確かめようとする。

意外と素敵なものを見つけているのかもね。

ガラスの原石

  • Day:2012.07.03 07:35
ガラスの原石


「あなたは原石、磨けば光るのよ」
という喩えがある。

ガラスでそれを試してみる。
原石と宝石のように磨き上げられたもの。
その途中をすべて並べてみる。

大地から取り出しような原石には独特の力強さがある。
色々な方向から見て、こっちかな、それとも、あっちがいいかなと、
どう使うか、あれこれ考えるのが楽しい。
その最中に指を傷つけたりする。

途中の石は蛹のように、中が見えず、もどかしいが、
どんな風になるんだろうという予感で心が一杯になる。

磨き上げられたものは、透きとおって、キラキラと輝く。
でも、元々あった形容できない「何か」が、
すっかり変わってしまって、近寄り難い美人のよう。

これにも、それにも、違う美しさがある。
全てを仲良く小さな袋に入れ、
大切にしまう。

ネコノヒゲ

  • Day:2012.07.02 07:40
という名前のシソ科の多年草。

ネコノヒゲ1


正式名は難しいけれど、ネコノヒゲという通称名がピッタリ。
ぴょこぴょこ、ヒゲが飛び出してきて可愛い。






ネコノヒゲ2


元祖も黙ってはいられない。
これが本当の猫の髭。
白いヒゲに自信あり。むん!