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空を泳ぐ

  • Day:2012.09.01 12:10
空の海原

海底駅

  • Day:2012.08.04 09:30
海底駅


下車することはできません。
乗車する方の為にドアが開きます。
ご注意ください。

青函トンネルの中で。

町家の窓

  • Day:2012.07.19 07:36
町家の窓1

飛騨高山を旅した時に立ち寄った町家。

本来は見事な小屋組の梁などに
目を向けるべきなのだけれど、
「陰影礼賛」的な窓に惹き付けられてしまった。

「窓」というより「戸」だろうか。
日本の伝統的な家屋はこの二つの線引きが曖昧だ。
そういうところがモダニズムと共通している。



町家の窓2

そもそも、窓を作る発想自体がレンガの家とは違うらしい。
夏の暑さをしのぐ為に作られているので
風通しの良さが最優先されている。

藁の家のようなものを想像して欲しい。
(納豆の「わらつと」でも可)
それを適当な場所をちょうどいい分量だけ、
風通しをよくする為にグイとかき分ける。
光と風が通るようにいい案配に配置されたのが
窓であり戸。

それをどんどん建具として洗練させていって、
合理的で美しい空間ができ上がってきた。
大雑把にいうとそういう事らしい。

夏の土間の涼しさ、井戸の周りに
集まる人達の心地よさが伝わってきた。
ある世代の建築家達がこよなく愛する町家を見直した。

と言いながら、その辺りの写真がないのは、
井戸を上から見下ろした写真しか撮ってなかったから。
ホラーすぎて、ちょっと… なのである。


こちらのHPに気持ちのよい写真が紹介されているので、どうぞ。
吉島家住宅 重要文化財

参考にした本
『窓のはなし(物語 ものの建築史)』日向進著

スウェーデンの宝の森

  • Day:2012.07.12 07:40
スウェーデン1


高速道路のような一本道。
湖がジクソーパズルのように入り組んで、
右に左に湖が現れる。青と水色と緑が点々と散りばめられた眺めは、
日本では珍しい風景だと思う。

スウェーデンのスモーランド(Småland)地方を旅したのは、
ガラスの王国と呼ばれる、ガラス工房が点在する地域があったから。
ヴェクショー(Växjö)市はそんな場所にある。

車からふと眺めると、脇の森の中で人々が腰を屈めて何かをしている。
何をしているんだろう。車から降りて、Wと一緒に森に入る。

壮年のご夫婦らしき男女が赤い実を摘んでいる。
Hello!と声をかけると、鳶色の髪とヒゲの男性が
What do you want?
少し気色ばんだ声で答えた。

何を採っているのかを、知りたがっている事が分かると、
男性の目元が柔らかくなった。

英語で何というのか分からないけれど、
スモーランド(Småland)の〇というんだよ。

聞き取れなくて、体を近づけたら、
私の耳を指差した。

ん?

君がしているそれだよ。ゴールド。
あ、金のイヤリングのことか。

スモーランドの金。なんて素敵な名前。
北欧では、野生のベリー類は誰でも自由に採っていい。
法律できちんと定められている。

もっと森に居たかったが、迷子になってもいけないので、
お礼を言って、再び車上の人となった。

この森に再び来る事はないのだろう、そんな想いにふけりながら、
茂みを眺めると、先ほどのお二人が手を大きく、
ゆっくり、ゆっくり、振っていた。

どうぞ良い旅を。
大海に漕ぎ出す船を見送るように。

映画の一シーンのような光景に胸が熱くなった。

コルビュジェの窓を遊ぶ

  • Day:2012.05.24 07:39
片付けをしていたら、懐かしい写真が出てきた。

コルビュジェの建築、サヴォア邸である。
パリから電車で30分ぐらいのPoissy(ポワッシー)という街にある。

当時、Cがここに住んでいたので、散歩がてら出かけた。
サインが分かりにくく、裏木戸から入るように、敷地内に入った。
芝生の庭によく手入れされたモダンな邸宅が待っていた。

古い本をめくって、美しい詩に出会えるように。
体ごと、包み込んでくれる詩。
外の寒さを忘れる温かな日差し。
言葉を尽くしても伝えられそうもない。

この空間を味わう為にぴったりの動画があるので、まずはこちら
サヴォア邸は6:15から始まるが、全編すばらしいので是非。
エリック・サティのBGMも心地よい。



近代建築のエッセンスがぎゅっと詰まった空間であっても、
建築家の理念とは別に、自由に感じてもいい。
詩の味わい方と同じ。

一番気に入った場所は、リビングから一続きになった中庭。
個人が楽しむ庭というより、パーティ用のスペースだろうか。
元々別荘として作られた家なので生活感は少ない。
係の女性がこの場所に暖かみを与えていた。


コルビ1_1


冬が近づいていた。
閉ざされた透明な大きなガラス戸は引き戸で開けられるように、
設計されていたが、大きく重い扉の常で、頻繁には動かせないはず。
私はどうやって大きな窓の外に行ったのだろう。


コルビ2


リビングの正面にある、小さな窓の部屋は落ち着く。
ラジエーターまで青なのがいい。
窓の奥には、先ほどの女性が見える。


コルビ3


キッチンの食器棚からも、リビングを覗いてみた。
昔も、お客様の様子をそこから見て、
料理や飲み物が運ばれたのかもしれない。


あちこち動いて、窓から、窓を重ねて見た。
この感じは何かに似ている。
そう、ジャングルジムを遊ぶ子供の目線と動きと同じ。
体が大きくなった分だけ、目も体もゆっくり動くけれど。

建築の楽しさには案外そんな感覚が潜んでいるかもしれない。

大人の遊びには、ちょっとした理屈や仕掛けがいる。
それを口実にして、子供のように楽しんでいる人も少なくないのでは。



コルビュジェの関連記事はこちらにも